- Review -

03.01.2012 PC Watch
NH-D14 SE2011
冷却性能を測るため行なったテスト(グラフ1)では、「Intel Core i7-2600K」の純正CPUクーラーで高負荷時80℃だったのに対し、「NH-D14 SE2011」は付属ファンのフル回転時で54℃、抵抗ケーブル使用時で55℃に抑えている。さらに、4.4GHz動作時でも65~66℃となっており、オーバークロック時もリテールクーラーより14~15℃も低い温度に抑えた。「NH-D14」付属のリテンションを利用したLGA1155環境でのテストなので参考程度の結果ではあるが、「NH-D14 SE2011」の優れた冷却能力を示す結果と言えるだろう。  動作時の騒音については、Low-Noise Adapter無しのフル回転動作ではある程度風切り音が発生しており、静音というにはいささか大きな動作音を発している。一方で、Low-Noise Adapter使用時はファンの通常回転数が900rpm前後に下がっているため、かなり静かに動作する。ケースに収めればほぼ気にならないレベルと言える。なお、この動作音についての印象はPWM制御無効時のものだ。マザーボードがPWM制御に対応していれば動作音はより小さく抑えることができるだろう。  ヒートシンクの外観から見て取れる細部の作り込みは、冷却性能へ確かに反映されているようだ。ただ、8,980円という価格を考えると、TDP130WのLGA2011対応CPUとはいえ、定格で使うにはコスト的にも性能的にも少々過剰な投資と言える。低速ファンでも優れた冷却能力を発揮するこのヒートシンクは、LGA2011環境で常用オーバークロックを狙いたいユーザーの期待に応えてくれることだろう。  空冷CPUクーラーの中でも大型の部類に入る製品のため、導入するにあたりCPU周辺のヒートシンクやケースとの干渉に注意が必要だ。Noctuaは自社のサイトでマザーボードとの互換性リストを公開しているので、事前に手持ちのマザーボードで利用可能か確認可能だ。購入を検討する際には参考にすると良いだろう。
"高い完成度を誇るCPUクーラー" (PC Watch)

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